遺書と恋文

頭痛腹痛毘沙門天

あなたとのレターセックス 書くという前戯は長く読むのは刹那

僕からの手紙の山が芽を生やしレターツリーの森となるまで / 枡野浩一

 

数ヶ月同じ相手と文通を続けている。LINEもメールも電話もある時代に…と思う人もいるだろう。だからこその文通だ。新鮮で、また相手の筆跡に性格があらわれ。

文通自体は初めてじゃない。数年前に何人かとしたことがある。でも相手からの返事は月に一度程度だし、それも3-4回のやりとりで終わってしまっていた。残念だけれど僕の手紙がおもしろくなかったのだろうと思い、文通としての縁が切れるたびそう自分にいましめとして言い聞かせた。

しかし今文通している彼は長くても2週間とおかず返事を書いてくれる。ちなみにこの記事の彼だ。

 

mugmog.hatenablog.com

内容は他愛もない。どこへ行っただとか何をしただとか、仕事はどうだとか。たまに愚痴も。近況報告ばかりだ。でもそんなやりとりが楽しくて、また僕は手紙を書くのが好きで、もうすこしでいいからまだこの文通が続けばいいと思っている。彼もそう思ってくれているといいなと願う。

ポストを覗くと自分宛の手紙が入っている。それがうれしい。相手にもそう思ってほしいからまた手紙を届ける。何でもない日々をしたためて。

あなたとのレターセックス 書くという前戯は長く読むのは刹那 / 枡野浩一

遠くへ行ってしまったTくん。会うことは難しいけれど、これからも文通をしよう。きみの文字を見ると安心するし、きみの文章がすきだよ。刹那でいい。きみのもとに僕は手紙を届ける。レターツリーの森となるまで。